シーリング工事とは、「建物の外壁ボード間のつなぎ目」や「外壁とサッシの隙間」などに高度の防水性・機密性等を確保することを目的とした工事です。伸び縮みしやすい性質を持つシーリング材には、温度変化や地震の揺れによる振動を吸収する目的もあります。
シーリング材は劣化すると、本来の防水性を発揮できなくなりその結果、雨漏りによって内部の鉄筋や鉄骨が錆び、建物の耐久力が落ちる可能性もあります。早めの点検・定期的なシーリング材の交換がお勧めです。



1・⽊造建

新築から数年経ち、まず最初に傷みだすのがシーリング箇所です。
外壁やサッシのシーリング部分からの雨水の侵入はカビの発生や白アリの発生等で壁や柱などを腐らしてしまう原因になります。定期的にチェックする必要がありますが、耐久性に違いがでるのが、施工方法で、劣化した古いシーリング材を除去した後の下地処理を丁寧かつ適正に行う事が非常に重要です。

2・ALC壁 

ALCは、セメントの中に気泡を入れて軽量化したコンクリートボード外壁です。地震や火事に強い反面“水に弱い”という弱点があり、コンクリートの中のたくさん小さな気泡で水を吸い込みやすく、吸水するととても脆くなり、中の鉄骨造が錆びて建物の強度も落ち、雨漏りの原因にも繋がります。メンテナンスは、「防水効果が切れる時期」の築10年前後を目安に、専門業者等による劣化症状の調査をお勧めします。

3・タイル壁

シーリングは地震などによる衝撃を吸収するため、タイル同士の隙間や、サッシと外壁との間などに充填されています。シーリング材が経年によって劣化し、タイルの目地に密着しなくなったり、痩せて裂け目や隙間ができると、防水機能に影響を及ぼし外壁のひび割れや傷み、耐震性にも大きく影響します。タイル自体には問題がなくても、それを支える下地や目地は10年ほどでメンテナンスが必要です。